2010.09.07 Tuesday
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2008.11.10 Monday
タイトル名は舞台となる都市の名である。その市長には代々、託されるはずのメッセージがあったのだが。ふとしたことで失われたまま、時が過ぎていた。 主人公は十二才の少女で、学校卒業と同時に職につこうとしている。 電気技師、温室助手、配管工、メッセンジャー。全くランダムなくじ引きで仕事が 割り当てられるのに驚くが、それより妙なのは、物を作る仕事がないということだ。 主人公と一緒に暮らしているのはお祖母さんで、再生毛糸の管理を仕事にし ているけれど、高齢のせいで寝てばかり。 仕事場では毛糸がからまり放題、居室にはいつか役に立つかもしれないガラクタが溢れて、混沌が支配している。父親は伝染病で、母親は産褥で亡くなっている。お祖母さんひとりでは残された赤ん坊の妹の面倒を見るにも心もとない。 こういう状態だからこそ、食糧が缶詰と野菜ばかりなのはしかたないのかとも思うが。 この状態は、この家だけではない。 この都市では、ほとんど無限にあるようにも思えた物資を分配することで社会は維持されている。しかし今や、蓄えは尽きようとしている。度重なる停電は、地下の川の流れを利用した水力発電所の故障のせいなのだが、その場しのぎの手当てはできても、根本的な修理はできていない。 閉ざされた都市の外に出ることは禁じられているし、出ても暗闇が広がっているばかり。 そんなとき、お祖母さんが猛然と捜しものを始めるのである。辛うじて使える長椅子から布地と詰め物を剥がしとる勢いで。 ここまででSF読みならエンバーの正体から、この先の展開まで想像ついてしまうはずだが、具体的なところは言わぬが花、ネタバレ注意である(笑)。 ここんとこの景気の悪さも手伝って、都市の閉塞感にはリアリティがあるし、解明と脱出のカタルシスはなかなかのものでした。 しかしまあ、体裁は児童書、対象年齢は書いてないけど振り仮名の感じからして小学校高学年以上――ということはハリポタで開拓された、児童向けファンタジーなら読む層むけなんだろうなあ。ハナシはSFだけどね。 映画原作としても、まあ、ありかな。 ただ、まあ、マキリップの新刊なら文庫千円超でも日本語で読めるだけ幸せなタイプの大人に、これに1600円は厳しいことは言うまでもない。 JUGEMテーマ:読書
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テルーの唄 (ゲド戦記 劇中挿入歌) (JUGEMレビュー »)
手嶌葵, 宮崎吾朗, 寺嶋民哉 すぐれた楽曲に、出てきたままの素直な声が活かされた佳品。歌詞はまあちょっとアレだ、「こころ」って言い過ぎ。 これに合った作品になっているのか、とりあえず、映画を見定めようと思った。
金春屋ゴメス (JUGEMレビュー »)
西條 奈加 人が月に住むような未来なんだが、ここの日本には「江戸」がある。あるったらある(笑。文章もこなれた時代物で謎解きったら捕物帖、っていうより昔のテレビの「大都会」な感じで、面白いっす。 いやファンタジーノベル大賞ものなんで、「……それムリだから!」ってツッコミ入れたくなるような突拍子も無さがあるんだけど。そこがまたいいんだね。 |
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