なんでも本棚。

まあちょっと欲しいかなと思った本とか、最近気になってる本とか、いろいろ。
スパム避けにトラバ一定時間拒否しています。
<< July 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 朧夜ノ桜―居眠り磐音江戸双紙〈24〉 | main | 「居眠り磐音江戸双紙」読本 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | - | - | - |
白桐ノ夢―居眠り磐音江戸双紙 25
 庭先に育つ桐の木は、なにかしらの夢を託して植えられたものだという。箪笥を作る材木として、生まれた女の子が大きく育ったら嫁入り道具にと植えるものだとはよく見るネタだ。
 むろん、全ての夢がかなうはずはない。
 この話ではないが、大きく育った桐の木の下に陋屋があり、年寄りがひっそり暮らしているような、そんな挿話の使われかたもあるのだが。
 もの悲しい話はさておき。
 佐々木家の若夫婦に心づくしの祝いにと、出入りの棟梁が桐の苗木を植えに来る。その桐の木は、一度は断絶と思われた佐々木家の存続ばかりでなく、若夫婦の幸せを祈るものでもあるはずだ。
 そして磐音の後ろ姿を桐の木に重ねるおこんも薄々とは察しているのだが、佐々木の家には秘密裡に受け継がれてきた使命がある。
 これもまた、昔日の誰かの願いであったのだ。
 誰かに後事を託そう、未来を守ろうと願うもの、託されるものも一人ならず、柳原土手に現れた殴られ屋こと向田源兵衛も似たような定めを負わされている。使命を果たす技倆を備え、おのれの身をたてる才覚もあるよういながら、裏切ろうとも考えない、かれのキャラクター造形がツボにはまったというか。泣き笑いのような、複雑な表情が思い浮かぶような気がして切ないような、不思議な幕切れだった。
 品川柳次郎は尚武館の門弟となり、竹村武左衛門のところからは娘の早苗が奉公に来て、舞台はいよいよ深川から、江戸城に程近い武家地に移る。おこんとの暮らしをはじめとする、日常の物語も続くだろうけれど。メインの話はどんどん影目付っぽくなっていくんだろうなぁ

JUGEMテーマ:読書

| 折原偲 | 時代もの | comments(0) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
| スポンサードリンク | - | - | - |









url: http://henneth-annun.jugem.jp/trackback/719