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訃報】12/9 中村保男さん
  午後、mixiを流していて、初めて知りました。

アサヒ・コム おくやみ
「アウトサイダー」など翻訳、中村保男さん死去

訃報ドットコム
おくやみ:中村保男氏

 世間的には訳業は主にコリン・ウィルソンだし、教育者として、また翻訳研究の分野で知られているのだろうが。
 まだ創元推理文庫のSFだった時分、しかもカバーが抽象画ばかりの、ごく初期には、相当にお世話になった記憶がある。
 『結晶世界』しかり、『非Aの世界』しかり。
 あのころの翻訳調が苦手なひとも多かったようだが、なにしろ点数の少なかった時代でもあり、むさぼるように読んだものだった。
 そして、師匠から受け継がれたチェスタトンだ。ブラウン神父は言うまでもなく、『詩人と狂人たち』は忘れられない。
 わたしとしては『大地への下降』、そして『アルクトゥールスへの旅』(いずれも絶版)である。とくに後者は、平明な文章であるのに、わけがわからなくて、おそろしくてど こか可笑しく、美しい。ひしめくように現れる異星の生命体を絵に描いたら、それは美しいなんてもんじゃないのだが、言葉で表現されるそれは、啓示的で美しいのだ。小説としての構成とかリーダビリティは忘却の彼方、あふれだすイメージをひたすらおいかけていくような、こんなハナシが好きになれるのは若さの特権かもしれぬ(汗。仮に未読だったら、今は読めるかどうかわからんし。
 貪欲な若者だった時代でも、達意の文章の平明さがなければ、自分は追随できなかったと思われる。賛否両論は当時からあった。好みでしかない部分もあるし。

 サンリオSF文庫をひとからげに「あれは翻訳が……」と言われると「そういうのもあったよね〜」と含みのある答えを返してしまうのは、この2冊のせいなんです。

 このかたの訳業なくしては、好きこのんでSFや幻想文学を読むようになったかわかりません。わすれません。

 ご冥福を、お祈りいたします。

JUGEMテーマ:ニュース



評価:
中村 保男,中村 正明,デイヴィッド・リンゼイ
サンリオ
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(1980-06)
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