なんでも本棚。

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タルト・タタン、その他の夢
  下町の片隅にある小さなビストロ、パ・マルのシェフは三舟忍という。
 長めの髪を後ろで結び、無精髭をはやして、無口なありさまはシェフコートを着ていてもサムライのようなありさまである。十年以上も修行していたフランスで「ミフネというからにはサムライなのか」と聞かれるあまり、そのようにしたのだという、伝説ともつかない曰く因縁が語られている。
 フレンチといっても家庭料理主体で、カウンター7席、テーブル5卓と小規模なのと、オープンキッチンも手伝って、お客にあわせたメニューを供するのが、パ・マルのいいところだろう。
 多彩な家庭料理の食材、料理法を熟知してるだけでなく、お客の状態を見て状態を推理し、即座に組み合わせることができなくては、なかなか上手くいくものでないのだ。
 その能力を料理以外にも発揮するのが、この短編集である。
 ハッピーエンドの、何ていうか、いわゆるいい話ばかりでないのがいいんだな。喪失のやるせなさも正面から描かれる。ひとときの味わいのために手間隙かけられた料理の存在が、きっかけでもあり救いでもあるのだ。
 『リストランテ・パラディーソ』の絵で脳内動画にならなかったのは、やはり日本的な話であるからだろう。かといって『おいしい関係』の槙村さとる絵にもならないんだけどね。

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| 折原偲 | ミステリ | comments(0) | trackbacks(0) |
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