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死者の短剣 惑わし (創元推理文庫)
評価:
ロイス・マクマスター ビジョルド
東京創元社
¥ 1,260
(2008-12)

  ビジョルドだ、ファンタジーだ、と嬉しかったのですが、価格に負けて図書館で予約。
 借りてきてその日に読み終わったんですが。

 いや面白かったですよ。ファンタジーで、こってりロマンス小説で。堪能しました。
 しかしまあ続き物と分かっちゃいましたが、ファンタジー世界がこれからどうなるか、ってハナシがさっぱり始まってない気がします。

 この世界には悪鬼がいます。心に働きかけて人間をとりこにし、また、動物をとらえては人じみた姿にこねあげて言葉まで喋らせる悪鬼の、ほとんどいかなる攻撃にも死ぬことのない肉体は、この世界の土からできているのだといいます。
 ただひとつ、悪鬼をほろぼすことのできる武器が、死者の短剣です。
 しびとの骨からできるというそれを帯びている警邏隊員がいるおかげで、悪鬼の手先や盗賊の跳梁する街道も、どうにか機能しています。
 危険きわまりない街道を、ヒロインのフォーンがひとり辿っているところから、物語は始まります。
 わけありで生まれた家を離れ、街道の先にあるという街をめざして歩く彼女はやっぱり盗賊に襲われ、悪鬼のもとに連れ去られかかりますが、そこで警邏隊員のダグが、やっと追いつきます。

 左手ばかりか大事な人たちを失ったダグが、年半分くらいのフォーンに出会って、失ったと思っていた何かを蘇らせる話であり、世界のどこにも寄る辺なかったはずのフォーンが自分の価値と、居場所を見いだす物語であるのですが。悪鬼に苦しめられる世界にも何かが起こったはずなのに、そっちのハナシはとうとう始まらないまま、この巻は終わってしまいました。
 いや、まあ、人間が個人として生きられる社会、というのは、現代になって初めて実現したもので、それ以前は、家族や同職集団や、さまざまな集団に組み込まれなければ生きていくことも難しかったわけで。女性の場合、集団に組み込まれるには、誰かの連れ合いになるか、妾になるか、娼婦になるか性的な立ち位置を決める必要もあったわけで。男女関係にはラブ・アフェア以上の意味があるはず、なんですが。そこにロマンティック・ラブの物語を組み込んで読ませるのがロマンス小説なわけで。
 さすがビジョルド、背景説明をロマンスで語らせて飽きさせません。
 ただまあ、身体感覚の描写は切っても切れないので、そのへんは要らない、というひとには厳しいかも(笑。
 次はどうするかな〜。読みたいけど、もちろん。図書館ですな(汗。

JUGEMテーマ:読書

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