なんでも本棚。

まあちょっと欲しいかなと思った本とか、最近気になってる本とか、いろいろ。
スパム避けにトラバ一定時間拒否しています。
<< August 2008 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | - | - | - |
深浦加奈子、逝く。
 深浦加奈子が死んだ。48才、がんだったそうだ。

 数々の映画やドラマに脇役として出演していたので、訃報で紹介されているタイトルに見覚えのある人も多いだろう。ドラマは見ないわたしには、ほとんどわからないのだが。

 わたしにとっては、深浦は劇団「第三エロチカ」の看板女優だった。
 いつまでも若いころの仕事の話ばかりされるのは嬉しくないだろうけれど。

 なにしろ、きれいだった。鮮烈だった。アクの強い脇役陣のまえで霞まない存在感があった。

 ぱったり芝居に出なくなって、変だなと思っていた。とある舞台の幕切れに舞台から降りて、そのまま外に出て行ってしまって、それきり退団したのだと、たしか、いしかわじゅんのエッセイ漫画で読んだのだ。
 もう20年は前のことだ。
 若気の至りで観た芝居の批評まがいのお喋りをしていた昔の感覚が抜けなくて、今でも敬称略になる。

 最初の手術が成功していれば、そのあとの転移はないはずだ。そのとき、告知を受けて、生きている間にできるだけのことをしようと考える余裕はあったのだろう。
 でも、心残りはあったに違いない。いかんせん、早過ぎる。

 彼女の舞台を、もう一度見たかった。そんなこと言ったって、もう遅いのだが。
 せめて遺作だという映画は見に行こうと思う。

 今はただ冥福を祈るばかりだ。
 安らかに、眠ってください。
| 折原偲 | ニュース | comments(0) | trackbacks(2) |